「保育士でも癇癪にイライラします。我が子への接し方の悩み」

保育士パパの子育て

はじめまして!
男性保育士として10年以上。0〜5歳児の保育現場に関わってきた現役保育士パパのyuppiです。

毎日の子育てお疲れ様。
毎日頑張っているママ・パパがちょっとでもラクになれたら」
そんな気持ちで毎日ブログを書いています。

「いつもニコニコして子どもと関わっている保育士でも癇癪(かんしゃく)にはイライラするの?」 

「また始まった…」
何か気に入らないと、泣いて叫び、床に転がる、モノを投げる。こちらの言葉が届かない・・・。

我が子の癇癪(かんしゃく)に、何度も何度も爆発しそうになったり、つい怒ってしまったりと自分が嫌になる。
保育の現場では冷静に対応できるのに、家では冷静でいられない日がたくさん。
そんな自分に自己嫌悪。

保育士でもうまくいかない我が子の癇癪(かんしゃく)との接し方や悩みとどうやって向き合ってきたのか。

癇癪にイライラしてしまった理由と、そこから立て直すためにやったことをありのままにお話しします。
完璧じゃなくて大丈夫。そう思えるきっかけになれば嬉しいです。

この記事は、こんな方に見てもらいたい!

  • 子どもの癇癪(かんしゃく)に悩んでいるパパ・ママ
    何をしても泣き止まない。
    叫んだり、モノを投げたりする子にどう接していいかわからない。
    怒ってしまったあとに自己嫌悪してしまう。
  • 「保育士なのに…」と自分を責めてしまう人
    保育士や教育関係者、子どもに関わる仕事をしているけど、我が子にはうまくできない。
    「職業=子育て上手」という周囲の期待がつらい。
  • 感情的になってしまう自分を変えたい人
    イライラをぶつけてしまう。
    怒鳴って後悔する日々を変えたい。
    怒らない育児が理想だけど、現実は難しいと感じている。
  • 子育てに“ひとりで悩みすぎている”と感じる人
    SNSを見ると他の家庭はうまくいっている気がして落ち込む。
    子育ての悩みを相談できる相手がいない。
    共感できる誰かの体験談を読みたい。

癇癪(かんしゃく)って何?

癇癪とは、子どもが自分の気持ちをうまく言葉にできないときに起こす、強い感情の爆発のことです。

【たとえば】
・思い通りにならないと泣き叫ぶ。
・床に寝転がって手足をバタバタさせる。
・物を投げたり、叩いたりする。
・大声で怒ったり、泣き続けたりする。
こういった行動が、癇癪にあたります。

癇癪は「わがまま」じゃない!?

癇癪は、決して「わがまま」や「甘やかされすぎ」ではありません。
特に小さな子どもは、まだ自分の気持ちを整理したり、言葉で伝えたりする力が発達途中です。
だからこそ、モヤモヤした気持ちが一気にあふれて、「癇癪」という形で表に出てしまうのです。

癇癪は“心の成長”のひとつ」なんですね!

癇癪は、実は子どもが自分の気持ちに気づき、表現しようとしているサインでもあります。
もちろん親としては大変ですが、「感情のコントロールを学ぶ途中の姿」ととらえると、少しだけ見方が変わるかもしれません。

癇癪(かんしゃく)にイライラする本当の理由!?

我が子の癇癪にイライラするのは、子どもの問題ではなく、自分の心の余裕のなさや、「こうあってほしい」という親としての理想と現実のギャップが原因だったりします。

・何度も同じことで癇癪を起こすと「なんでわからないの!?」と責めたくなる。
・周囲の目が気になると、「ちゃんとしつけなきゃ」と焦る。
・自分が疲れていると、声がけや見守りができなくなる。

こうした「背景」を知るだけでも、少しだけ気持ちが軽くなるかもしれません。

癇癪(かんしゃく)は年齢や発達よって違う!?

癇癪とひとことで言っても、子どもの年齢や発達の段階、そして環境や状況によって、その現れ方や理由は大きく変わります。

【おおむね1〜2歳ごろ】 言葉が未発達で「伝えられないストレス」

特徴・イヤイヤ期の真っ最中。
・感情のままに泣いたり叫んだり。
・自分の思い通りにならないとパニック状態に。
癇癪の種類「自分でしたい!」の自己主張型癇癪
→ 着替え・ご飯などを自分でやりたがる
「イヤ!」の拒否型癇癪
→ 大人の提案や指示をすべて拒否

【おおむね3〜4歳ごろ】 自我が強くなる「コントロールしたい欲求」

特徴・少しずつ言葉での表現ができるが、まだ未熟。
・自分の思い通りにしたい気持ちが強くなる。
・周囲の反応を気にするようになる。
癇癪の種類「勝ちたい・やりたい」のこだわり型癇癪
→ ルールに納得できない、順番に怒るなど。
「認めてほしい」注目・承認欲求型癇癪
→ 「見て!」「なんで○○くんだけ?」と訴える形の爆発。

【5〜6歳ごろ】 感情のコントロールを学ぶ途中

特徴・言葉で伝えられることが増える。
・我慢も少しずつできるようになる。
・でも、まだ気持ちを整理しきれない場面も多い。
癇癪の種類「悔しさ・劣等感」からの爆発型癇癪
→ ゲームや競争で負けたときなどに怒り・涙が止まらない。
「失敗を責められたくない」防衛型癇癪
→ 自分の失敗を指摘されたときに怒ってごまかす。

癇癪について、知れば知るほど奥が深いね。

【状況・環境による癇癪の出方の違い】

年齢だけでなく、安心や不安、疲れなど子どもを取り巻く状況や環境によっても、癇癪の現れ方は変わります。

①親の前だけで癇癪を起こす(安心して感情を出せる存在)
②保育園では我慢して、家で爆発(外での緊張→家庭で発散)
③疲れや空腹、眠気などの身体的ストレスが引き金になることも。
④注目してもらえない状況で癇癪になる。
⑤環境の変化(引っ越し・進級・保護者の仕事復帰など)で不安定に。
⑥周囲の視線やプレッシャーで癇癪が激しくなることも。

①・②親の前だけで癇癪を起こす(安心して感情を出せる存在)。保育園では我慢して、家で爆発(外での緊張→家庭で発散)

家では癇癪がひどいのに、保育園ではおりこうさんなのはなぜ?

・家は“安心できる場所”だからこそ、気持ちを爆発させやすい。
・外では頑張って我慢している → 家で感情を発散。
「保育園ではニコニコだったのに、帰ったら泣き叫んでご飯をひっくり返した」
→ 家では甘えや安心感があるからこそ、感情の“素”が出やすい。

③疲れや空腹、眠気などの身体的ストレスが引き金になることも

【空腹・眠気・疲れで癇癪が起きやすくなるのはなぜ?

・身体がしんどい状態では、気持ちをコントロールする余裕がなくなる。
「おやつの前に癇癪」「お昼寝の時間前に大泣き」
→ 子どもは自分で体調管理ができないから、不快感が“怒り”として出てしまう。

④注目してもらえない状況で癇癪になる

【注目してもらえない状況で癇癪になるのはなぜ?】

「見てほしい」「かまってほしい」という気持ちが満たされないときに爆発する。
「下の子にばかり手をかけていたら、上の子が大泣き&物を投げた」
→ 子どもにとっては“癇癪=注目してもらう手段”になっていることも。

⑤環境の変化(引っ越し・進級・保護者の仕事復帰など)で不安定に

【環境の変化(引っ越し・進級・保護者の仕事復帰など)で不安定になるのはなぜ?】

「不安」「緊張」「さみしさ」などの気持ちを、うまく言葉にできない
・日常の変化は、大人が思う以上にストレス
「ママの仕事復帰後、毎晩泣いて怒ってばかり」
→ 癇癪の裏に“心のSOS”が隠れていることも

⑥周囲の視線やプレッシャーで癇癪が激しくなることも

【周囲の視線やプレッシャーで癇癪が激しくなるのはなぜ?

・親が焦ったりイライラしていると、子どもも不安になってパニックを起こしやすい。
「お店で泣かれて、周りの目が気になって怒鳴ってしまった」
→ 大人の緊張や焦りが伝わると、子どもも不安定に。

癇癪は「子どもの感情の表現方法」
癇癪の奥には、「不安」「疲れ」「さみしい」「気づいてほしい」という目に見えない気持ちが隠れていることが多いんです。

子どもの行動の裏にある“こころの声”に、大人が気づいてあげることが第一歩です。

癇癪に対してやってみたいこと(解決策と対応のコツ)

 親の前だけで癇癪を起こす
(=安心できる存在だからこそ爆発)
・「甘えてくれてるんだな」と気持ちを切り替える
・否定せず、まずは静かにそばにいるだけでOK
・落ち着いた後に、「つらかったね」「そう思ったんだね」と共感の声かけ
【ポイント】 
「泣いてもいいよ」という空気を作るだけで、子どもは安心します。
 保育園では我慢、家で爆発
(=外で頑張った反動を家で発散)
・帰宅後すぐに“切り替えタイム”をつくる。
「おかえりのぎゅー」や「好きなおやつタイム」など。
・「今日がんばったね」と先に労いの言葉をかける。
【ポイント】
外で頑張った分、“家で受け止めてもらえる”ことでリセットされます。
 疲れや空腹、眠気が原因の癇癪
・空腹や眠気を予測して先回り対応(おやつ・仮眠・静かな時間)
・疲れた日は予定を詰め込みすぎずシンプルに
【ポイント】
「ご飯の前に泣いちゃう」→ 食べやすい軽食を用意しておく。
 注目してもらえない時の癇癪
(=「見て!」「かまって!」のサイン)
・一日のうち5分でも“じっくり向き合う時間”をつくる。
・癇癪の前に「あとで○○しようね」と予告する関わりが有効。
【ポイント】
「ただ2人で遊ぶだけ」で満たされる子は多いです。
 環境の変化で情緒不安定に
(=引っ越し、進級、保護者の復帰など)
・新しい環境・予定はできるだけ事前に伝えて心構えや見通しを持たせる。
・家の中に「いつも通り」を残す(お気に入りの絵本、ぬいぐるみ など)
【ポイント】
大人にとって小さな変化も、子どもには“世界が変わるほどの出来事”。
 周囲の視線やプレッシャーで癇癪が激しくなる
・人目を気にしすぎず、まずは「子どもの気持ち」に集中。
・子どもを責めるより、まず自分の気持ちを整える(深呼吸・その場を離れる)
【ポイント】
子どもは「親の感情の揺れ」にとても敏感。大人が落ち着くことで癇癪もやわらぎます。

共通する大事なこと
癇癪は「困った行動」ではなく、「助けを求めるサイン」

・子どもは「今つらいよ」と泣いて伝えているだけ。

・大人がコントロールしようとせず、受け止めようとする姿勢が大切です。

・子どもが泣いたり怒ったりするのは、言葉にできない気持ちをぶつけているだけ。

「自分が悪いんじゃないかな」「しつけが足りないのかな」と責めなくて大丈夫。
どれか一つでも、今日からできることをやってみるだけで、子どもの気持ちは少しずつ落ち着いていきます。

癇癪(かんしゃく)対応をサポートするグッズやアイテム

感情表現の手助けグッズ

おすすめアイテム「きもちのカード」
「きもちのえほん」
効果子どもが自分の気持ちを言葉にできないとき、視覚的に伝えられる。
特徴怒りや悲しみ・さびしさなどをカードや絵で表現。
ポイント「今どんな気持ち?」と一緒に選ぶことで、癇癪の予防にも。

「気持ちの切り替え」アイテム

おすすめアイテムスノードーム
キラキラボトル
効果見ているだけで心が落ち着く。
特徴感覚統合の一つとしても活用。クールダウン用に最適。
ポイント癇癪が起こりそうな時に渡すと、気がそれて落ち着くことも。

「叩く・投げる」の代わりになるアイテム

おすすめアイテムおこりんぼパンチバッグ
ストレスボール
パンチクッション
効果「怒っていい場所」「叩いていいもの」を用意することで、攻撃行動を安全に発散。
ポイント「これにパンチしていいよ」と怒りの出口を示すことが、癇癪の安全な収め方につながる。

「切り替えタイマー」や砂時計

おすすめアイテムビジュアルタイマー
5分砂時計
効果イヤイヤ期に多い「終わりたくない」癇癪の予防に。
特徴視覚的に時間が見えることで納得感が得られる。
ポイント「これが終わったら終わりね」と予告して使うのが効果的。

親の気持ちを整える「自分用アイテム」

おすすめアイテムアロマロールオン
深呼吸用アプリ
イヤープラグ
効果癇癪にイライラしてしまう親の感情を整える。
ポイントイライラしたら、ひと呼吸するための「お守りアイテム」。
アロマや静かな空間があるだけで、反応が変わることも。

ご褒美ボックス&ステッカー

効果「癇癪を起こさなかった時」や「気持ちを伝えられた時」のポジティブ強化。
特徴成功体験の積み重ねで、自信と感情コントロール力が育つ。
注意点毎回はNG。頑張った時や特別な時のみ
・子どもの気持ちを見える化。
・怒りの出口を用意。
・親自身の感情ケアも忘れずに。

癇癪への対応は、「魔法の言葉」や「完璧な親」ではなく、ちょっとした工夫や道具でグッと楽になります。

我が子に効果的なアイテムがあると良いなー☆

私が心がけていること、意外に効果を感じている3つのこと。

・泣いている時は無理に止めようとしない。
・声かけする前に深呼吸する。(「今イライラしてるな…」と自分を客観視する)
・意識的にゆっくり動いたり、ゆっくり声かけをする。

まとめ:イライラしても、大丈夫

「イライラしても、大丈夫。悩んでるのは、あなただけじゃない。」

保育士でも、子育てのプロでも、癇癪に心が折れそうになる日はあります。
何度言っても伝わらない、泣き叫ぶわが子に怒ってしまって、自己嫌悪になることも。
でも、そんな日々を経て、見えてくることもたくさんあります。

子どもの癇癪には「伝えたい気持ち」が隠れている。
そして親の心にも、「頑張ってるのにうまくいかない」想いがある。

完璧じゃなくていい。

“わかろうとしている”あなたの姿が、子どもにとって一番の安心です。

気持ちがちょっと楽になったよ。
ありがとうね!

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